風岡たけのこ園の集大成
まだ『春』というには早いかも知れませんが、
『階段ノ上ノ食堂の春』と言えば、『たけのこ』ですね。そう、『タケノコ王』こと“風岡たけのこ園”風岡直宏さんの作る筍です。『“採る”でなくて“作る”?』と思う方もいらっしゃるかと思いますが、筍も立派な農作物。ただ生えてきたものを掘るのではなく、立派な美味しい筍を掘る為に、収穫期以外も一年中竹やぶの手入れをしているんです。
今日はその辺りの説明ではなく、お知らせしなくてはならないことがあります。
(その辺りの説明はこちら
https://kaidan-shokudo.tokyo/?p=5917
をご覧ください)
毎年、素晴らしい筍を僕らに提供してくださっていた風岡さんが筍栽培を今年いっぱいで引退されるのです。先日、風岡さんから連絡をいただいて、その事をお知らせいただきました。
数年前から風岡さんの足の状態が良くないことは伺っており、近いうちにたけのこ業を引退するということは伺っていました。なので、ある程度は覚悟していましたが、足の状態もあり、少しその時期が早まり、“今期限り”となりました。
農作業は機械化されてきているとはいえ重労働です。ましてや、竹の子掘りは土中の土を掘り傷を付けないようにする力仕事かつデリケートなものです。そして、風岡たけのこ園の竹やぶは山の斜面にあり、足場もままならない所で作業を行わなければならない大変な作業です。なぜわざわざ大変所で?と思われるかも知れませんが、それこそが素晴らしい筍を効率的に掘るためなのです。
ですが、やはりその分身体には負担がかかり、それが積もり積もって、今回の『引退』ということになってしまいました。
本当に素晴らしい筍を毎年送ってくださり、たけのこの時期以外にも手入れ、研究をしており、毎年過去最高を更新している『【風岡たけのこ園】のたけのこ』。今年が最後と決めているのですが、だからといって手を抜くようなことをする風岡さんでないのは、もう15年程付き合いのある私には(まぁ、私じゃなくてもでしょうが)、わかりますっ。むしろ、今年が風岡さんの『たけのこ人生』の集大成と意気込まれるていることは間違いありません。
たけのこが生えてくるのは、累積温度が関係しているという話もあります。ですから、今年のたけのこは例年に比べて早まるでしょう。もう初たけのこは掘れたそうですが、まだ量がないのと、その分値段が高いので、当店のような定食屋ではなかなか手は出ません。ですが、最後の年。できる限り、多くの方に『風岡さんのタケノコ』を食べてもらえるよう仕入れしていきます。そして、そのタケノコの本当の味を味わっていただけるよう、気張っていきます。
また、提供の予定がたちましたらお知らせいたします。もう少々お待ちしております。
小さいお店で、従業員も少ないことがあります。下記の予約ページ(2日前から)からのご予約を利用していただけると幸いです。